橋本院(はしもといん)

高天山の中腹にある橋本院は真言宗高野山の末寺で、建物のつくりが普通の寺と大分異なっているのが大きな特徴です。この寺は高台に建っているので、眼下に奈良盆地を一望できます。
 養老年間、44代元正天皇の勅により僧行基が開いた高天寺の一子院で、もとは奈良興福寺に所属していました。そののち高野山金剛峰寺に属し、真言宗の開祖である弘法太師を祀っています。
 中国唐代の高僧、鑑真が日本へやってきたときに、四十五代聖武天皇が高天寺の住職に鑑真を任命したほどの格式の高い寺院で、金剛山転法輪寺七坊の一つとして、石寺や朝原寺とともに権威をもった寺でした。また奈良朝から平安朝にかけては、高天彦神社とともに広大な荘園と山林を有した寺でも有ります。
十一面観世音菩薩立像を本尊としており、木彫で540センチ、「生かせいのちの本像」として近郷の信仰を集めています。また、その脇壇には54匹の像に乗った普賢菩薩、牛王にまたがった大威徳明王を奉祀しています。
 本堂とならぶ大師堂には、弘法大師座像、寺宝の涅槃像は珍しい木彫で室町時代の作と伝えられ、奈良国立博物館に蔵されています。

最寄拠点 近鉄御所駅より
五条バスセンター行バス路線「鳥井戸」下車
西へ2km
URL
所 在 地 御所市高天300
電話番号 0745-66-2141
駐 車 場 有り
営業時間 9時〜16時
定休日